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♯2 HD800 & HD700 ロック篇

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HD800 / HD700 比較検証第二回 ”ロック”

前回は女性ヴォーカルにフォーカスした比較であったが、今回は大きく”ロック”と括っての比較である。
音場を活かした演奏の臨場感、各楽器のリアリティ、ロック故ノリの良さ等の項目を重要視する比較である。




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マーティー・フリードマンによる、日本の楽曲をオフボーカル、エレキギターでカバーしたアルバム
一曲目の爪爪爪をリファレンスとする。

HD800
重心の高いサウンドであり、高音域が圧倒的にクリアで美しく響く。
広大な音場に各楽器を配置し、全ての楽器を明瞭に聴かせてくれる。
マーティー・フリードマンのテクニカルなギタープレイを余す事無く再現。
低い帯域の音は抜けが良く上品であり、ギターソロやシンバルの残響音等、余韻を楽しませてくれる完璧なチューニングである。
まるでクラシックでも聴くかの様な芸術的なメタルサウンドであり、聴く者を黙らせるであろう。

HD700
全体的に重心の低いサウンドが特徴で、ディストーションギターの5弦目と6弦目の低い音がズンズンと響き、迫力を演出する。
ギターソロは若干の曇りを見せるが、エフェクトとしてのオーバードライブ感が伝わり蛇の様にうねる。
ドラムスのアタックは素晴らしい。
バスドラムはズシリと感じるが抜けが良く、スネアドラムはスカッと軽快に鳴るが厚く密度が濃い。
シンバルの響きはネガティブであるが悪くはない。
とりわけアクティブなドラムスがズンズンドコドコと全体を支配する印象だ。
他の帯域を阻害する事無く迫力とノリの良さは秀逸である。

どちらのヘッドホンも間違いなく素晴らしいマーティーフリードマンを聴かせてくれるが、
敢えて選ぶのであれば、私はHD800を手にするであろう。

ヴォーカルが加わればまたその評価は大きく変わるであろうと付け加えておく。


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レッドツェッペリン 1979年の音源

HD800
全体的に音が分散され、のっぺりした印象である。
解像度が高く細かい音までしっかり聴き分ける事が出来るが、モニター調の詰まらない鳴らし方とも言えるだろう。
広い音場を活かした優雅なサウンドではあるが迫力に欠けると言わざるを得ない。
ベースラインは高い位置で鳴り、高音域はきらびやか、アコースティックな楽器は上品な佇まいである。
ヴォーカルはエレキギターの斜め後ろと言ったイメージで遠く感じるが、特にヴォーカルを前面に押し出す必要性は感じられないので問題はないだろう。
とても綺麗なレッドツェッペリンである。といえるだろう。

HD700
全体をぎゅっと凝縮した濃いサウンドである。
音の押し出しが良く、音圧が心地よく刺激する。
ベースラインをボンボンと鳴らし高音域は丸く鳴らす印象であり、中音域がアクティブでノリが良い。
ああ!なんてカッコいいサウンドなんだ。と思わず言葉が漏れるレッドツェッペリンである。
なにぶん勢いが良く各帯域の量感があるので、少し個性が強すぎるかもしれない。
聴き疲れが懸念される故、BGMとして聴き流す用途には向かないであろう。
とはいえロックを聴く上で、脳を攻撃するチューニングは必要不可欠であると考えるため、HD700に軍配が上がるのではなかろうかと私は思う。


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エリック・クラプトンでの比較である。

HD800
どこまでもクリアで綺麗なエレキギターの音が印象的である。
ベースライン、ドラムスといった中低音は上品に鳴り、高音域を引き立てる。
コンサートホールの様な空気感を醸し出す音場の広さに各楽器が浮かび上がり、嗚呼無上と私をいわしめる。
この上無い素晴らしいクラプトンサウンドである。

HD700
低音域がずっしりと支配的でありサウンドに厚みを与える。
高音域に若干の曇りを感じ、ネガティブな印象である。
バスドラムがポコポコと踊りノリは良いのだが、クラプトンの魅力を引き出せているのか?と疑問を投げかけられると、私はNOと答えるだろう。
決してHD700が鳴らすクラプトンは悪くない。悪くはないのだが、HD800の重心が高く、高音域が美しいクラプトンサウンドには勝てないのである。






さて、ここまで3組のアーティストで比較を行ったが、各アーティスト毎の詳細比較はここまでとさせて頂く。
以上に述べたアーティストの比較は、HD700とHD800との比較で明らかな差が見受けられたアーティストの一例である。
続けて以下に詳細比較を行う予定ではあったが、曲調によって向き不向きの傾向が明らかになったので纏めて解説したいと思う。



録音状態が良く、テクニカルなギターサウンドにはHD800がそのパワーを発揮する。
私が実際にエレキギターをプレイしていた経験によるものかもしれないが、ディストーションギターの全ての弦の音を聴き分けられる程の解像度の高さはHD800ならではの特性であろう。
ソロプレイやシンバルの余韻が素晴らしく、HD800が醸し出す空気は、実際にギターを鳴らしているかの様な錯覚さえ覚える。
ノリの良さとは違った、ダウン系とでも言おうか、悦に入る快感である。

一方HD700はノリの良さを重視したスピード感のある所謂タテノリ系の楽曲で最高のパフォーマンスを発揮する。
中低音が豊かで厚みのある重厚なサウンドが特徴である。
特筆すべきはドラムスのアタック感であり、バスドラムがズシリと響き、スネアドラムが弾ける。
私がHD700を手にして、まず最初に感動したのがスネアドラムの音だ。
言葉では上手く説明出来ないのだが、まるで生き物の様な生々しい音を聴かせてくれるのだ。


どちらの機種も超高性能ヘッドホンである為、かなりレベルの高い比較であると付け加えておこう。
音楽を鳴らすという目的においては業界最高峰のヘッドホンである。
どちらの機種で聴くロックも素晴らしいものである事を理解して頂きたい。
そして敢えてロックを聴くのであればどちらの機種を選べばいいのか?というのが今回のテーマである。

結論はHD700である。
その平均点の高さ故、あらゆるロックをそつなく鳴らし、不満に感じる事はないであろう。
一方HD800であるが、特定の楽曲では唯一無二のパフォーマンスを発揮するが、苦手な科目が多いのも事実である。

HD800はゼンハイザーが誇るフラッグシップモデルである。
苦手な科目が多く扱い辛い機種であるが、得意なジャンルでは驚異的なパワーを発揮するピーキーなヘッドホンである。
そんな手の掛かるヘッドホンであるが、それが最大の魅力であると言えるだろう。

第一回に続き今回もHD700に軍配が上がる結果となったが、次回はどうなるであろうか。




今回、私が聴き比べを行ったロックアーティストは以下の通りだ。

アブリル・ラヴィーン / ビートルズ / The Bobby Fuller Four / The Clash / エリッククラプトン / Led Zeppelin / レニークラヴィッツ \ マーティーフリードマン / Rancid / ニルヴァーナ / エアロスミス / Red Hot Chili Peppers / ブライアン・アダムス

以上である。

海外アーティストばかりのピックアップであるが、HD800やHD700で邦楽ロックを聴くのはあまり奨められたものではない。
録音が悪く音質が良くないからである。
そしてミキシングに拘りがなく、ただ鳴らしているだけ、といった商業的アーティストが多いからである。
故にHD800やHD700の様な高解像度ヘッドホンを使うと、録音の悪さが顕著に現れ聴くに耐えないものとなる。
邦楽を否定するものではない。
私は邦楽ロックやポップスも良く聴き、好きなアーティストも数多くいるが、邦楽ロックは味付けの濃いヘッドホンを選択するのが無難であると言えるだろう。
HD800やHD700は、高性能である反面、録音の粗やノイズを顕著に拾い上げるヘッドホンであるからだ。

(SENNHEISER / ゼンハイザー HD800 HD700)
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♯1 HD800 & HD700 女性ヴォーカル篇

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HD800とHD700の比較である。
ヴォーカルに焦点を当てての聴き比べである。

私にとって女性ヴォーカルの色っぽさは重要な項目の一つである。
今回は男性ヴォーカルについては除外しよう。
槇原敬之や平井堅に耳元で囁かれても困惑するのである。



HD800は広大な音場故、比較的音像が遠ざかる傾向にある。
当然ヴォーカルの定位も少し遠ざかるが、広いホールで演奏しているイメージである。
一方HD700であるが、音場は少し狭くなりヴォーカル定位は最前面に、ライブハウスで演奏しているかの様である。
今回は音場の広さやヴォーカル位置については無視して話を進めていこう。
あくまでも声の質感に付いての比較である。




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世界一セクシーな歌声の持ち主(と私は思っている)シェネルでの聴き比べである。

HD800で聴くシェネルはドライである。
声に艶はなく坦々とした口調であり一語一句に粘りがない。
ザラツキとまではいかないが、声の表面に若干の固さを感じてしまう。
ドライでクールな歌声に魅力を感じるアーティストもいるが、
少なくともシェネルの魅力は引き出せないと私は考える。
HD800の欠点の一つだろう。

打って変わってHD700で聴くシェネルの声はより人間味を増す。
息遣いが感じ取れる様であり、一語一句が明瞭で艶がある。
声に奥行きがあり目の前で唄うかの様である。
HD800とは明らかな差を感じてしまうであろう。


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胸に手を当てパカッと開き、内蔵を曝け出す様な歌声を魅せるビヨンセである。

HD700から解説しよう。
とにかくパワフルである。声は太く分厚く、猛獣の如し
その迫力ある歌声には感動を覚え、ビヨンセの魅力を十二分に聞かせてくれるだろう。
文句無しの素晴らしいチューニングである。

一方HD800で聴くビヨンセはHD700程の強さを感じる事は出来ない。
声は細く繊細であり美しいのだが、迫力に欠ける面が伺える。
しかし、美しい。
これ程までに繊細で細く且つエグる様なヴォーカリストが他に存在するであろうか・・・



などど余計な事を考えて比較出来なくなってしまったので中断である。
どちらも個性的であり素晴らしいと付け加えておこう。


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Time To Say Goodbye、ソプラノ歌手のサラ・ブライトマンである。

HD700で聴くサラ・ブライトマンは上記アーティスト同様に立体感があり色艶を感じる事が出来る。
しかしながら高音域まで伸びる歌声に限界を感じてしまうのである。
解りやすく言えば、息が詰まりそうな声の伸びである。

HD800ではこの高音域まで伸びる歌声に余裕があり、素晴らしい余韻を堪能出来るのである。
しかしながら声に人間味が薄く、まるで楽器の様であり無機質な印象である。
クラシックが得意なHD800の特性であろう。美しい音色を聴かせてくれるのであるが、そこにサラ・ブライトマンのソウルは存在するのであろうか。
どちらも透き通る様な素晴らしい歌声を聴かせてくれるが、色艶を追求するのであればHD700に軍配が上がるだろう。
好みが分かれる所である。



っっっっF


日本人離れした歌唱力と太く低く聴かせてくれるAIである。

HD700のAIはAIらしい歌声を聴かせてくれる。
鼻声が印象的でありハスキーな一面と独特な唄い回しも良く再現されておりまさにAIである。
低音域が豊かな特性を持つHD700とAIの低い声がマッチしており、力強く滑らかに幅広い帯域でAIの歌声が響くのである。
素晴らしいマッチングである。

HD800で聴くAIの歌声には驚きである。
声は透き通り鼻声ではなく、とても綺麗な印象、別人のようである。
綺麗にクセがなく聴かせてくれるがAIらしさが感じられない。
もう少し温かみがほしいところであるが、透き通る歌声に思わず聴き入ってしまう私であった。

どちらも魅力的なAIを聴かせてくれるのであるが、よりリアルを求めるのであれば、間違いなくHD700の独壇場と言えるのではないだろうか。



さて、ここまで淡々と書き綴ってみたが、まだまだ比較したいアーティストは数多くいる。
しかしながら、HD800はヴォーカル曲に弱いというのは明白である。
声に厚みがなく、繊細で細く透明感があり美しいのだが、人間味に欠ける面を感じてしまう。

一方HD700はヴォーカルに厚みと立体感があり、息遣いや粘膜を感じ取る事が出来る。
有機的な音であり人間味に溢れ、色っぽく聴かせてくれるであろう。

ヴォーカルでの比較はHD700の圧勝である。
女性ヴォーカル好きな方にはHD700で間違いはないと言えるであろう。


(SENNHEISER / ゼンハイザー HD800 × HD700)
sennlabo
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ゼンハイザーヘッドホンに拘って色々な観点から使用感等を綴っていこう。

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