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♯3_ Cypher Labs AlgoRhythm Solo-dB / ALO Rx Mk3-b HD800バランス駆動

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HD800をバランス駆動。

RxMk3-B & Solo-DBのコンビネーションによるその音質は素晴らしい。
小型のポータブルヘッドホンアンプ及びDACとは思えぬ程に力強く奥深いサウンドを聴かせてくれるのである。
音場感が良く、広く奥行きがあり、空間表現が素晴らしい。
音場は広いが音密度が薄くなる事はない。むしろ濃い密度の音が広い音場に染み渡るのだ。
アメリカらしい濃いサウンドである。

さて、購入して一ヶ月程経つRxMk3-B及びSolo-Dbであるが、ポータブルでの使用では留まらず、据え置き機としても素晴らしいパフォーマンスを発揮するDAC及びヘッドホンアンプである。
MOMENTUMやAMPERIORはおろか、HD800、HD600をも鳴らしきるパワフルなアンプである。
ポータブル環境のみでの使用ではコストパフォーマンスは決して良いとは言えない。
加えてインピーダンスが低く感度の高いヘッドホンではホワイトノイズが聴き取れる為、低能率ヘッドホンの駆動を重視した設計であると言えるだろう。
しかしながら据え置き機として使うのであれば、やはり物量のあるもの、電源のしっかりした機器を選ぶべきであろうと言うのがオーディオ的セオリーである。
少しばかり立ち位置の微妙なアンプではあるのだが、一度バランス駆動HD800の音を聴けば理解するであろう。

僅か数百グラムのアンプが鳴らす音と、数十キロのアンプが鳴らす音。
物量に拘るこのおかしな世界
実に笑えるではないか。
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Red Hot Chili Peppers #4 / 定番ロックホン HD700

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ロックを鳴らすのであればHD700だ。
開放型4機種、HD800、HD700、HD650、HD598の中では間違いなく適任であろう。
しかしながらレッチリがドライブするHD700は薄味で物足りなさを感じてしまう、何故だろうか。
低音域から高音域までしっかりと過不足なく聴かせてくれるのであるが何かが物足りない。
フラットでのっぺりした様な印象があり面白味が全くないのだ。
密度があり鋭い音像、ドラムスは迫力がありベースラインはキレが良く明確だ。
音の分離、立体感も良いのだが、どこかしらモニター調な印象を受けるのである。
音に奥深さが無く薄っぺらい、表面的な音質の良さは感じ取れるのだが、その奥に眠るレッチリの渋みが伝わって来ないのだ。

さて、どうしたものか。
ヘッドホンをHD800やAMPERIORに変えれば良い話なのだが・・それでは詰まらない。
否、詰まらない云々ではなくレッチリを上手く鳴らせないHD700に出番はないのだ。

探求心は止まらぬ。これもレッチリの魅力なのか。

Red Hot Chili Peppers #1 / AMPERIORでクールに
Red Hot Chili Peppers #2 / MOMENTUM ピアーノピアーノ
Red Hot Chili Peppers #3 / HD800でサプライズ

(SENNHEISER / ゼンハイザー HD700)
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OPTIMA LITE / HD650 リケーブル

HD650用交換ケーブル オプティマ・ライトのバランス4pinケーブルの音質をチェック。
今回のケーブル交換はHD650のバランス駆動を目的としたリケーブルである為、ケーブル自体の音質についてはあまり関心がなく、
と言うよりも、バランス駆動による音質の飛躍的な向上に満足してしまいケーブルそのものの音質については触れる機会がなかったのである。
シングル駆動での純正ケーブルとの聴き比べを行ったところ、その違いが顕著に確認出来たので簡単に触れてみたいと思う。

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価格は25,000円程の比較的手頃なケーブルである。
ん、いや待て。電線一本が25,000円とは決して手頃ではない。
あくまでもアコリバやALOとの比較的観点からの''お手頃''である。
バランスケーブルなど自作すれば1000円ちょっとで済むのだ。
ケーブルに数万円の投資をしてその見返りを期待出来るのかと言われれば、極めてコストパフォーマンスが悪く、その効果は微々たるものであるのがケーブル交換である。
しかしながらこのOPTIMAケーブル
その音質はなかなかのモノであり、投資しただけの価値があるのではなかろうか。というのが私の結論だ。
純正ケーブルにXLRコネクタをハンダ付けしただけの物とは明らかに違うと言えるだろう。
そういう意味ではやはりお手頃なのかもしれない。

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写真上がOPTIMA LITE、下が純正ケーブルである。
若干地味ではあるが作りもしっかりしており、手触り良くしなやかで取り回しが良い。MADE IN JAPANである。
折り曲げてもケーブルに型が付かず常に形状を記憶しており縒れる事がない。
かなり扱いやすいケーブルである。
ヘッドホン側の接続プラグが純正の物よりも大きく目立つが、特に問題はない。

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さて、肝心の音質に付いて触れたいと思う。
今回の比較は純正ケーブルとのシングル接続での比較である。
OPTIMA LITEの終端がXLR4pinプラグである為、シングルエンドへのアダプタを使用してのシングル接続である。

一聴して感じる違いは、HD650独特の中高音の曇りが少し晴れて明るくなった印象である。
高音域が伸びてシンバルの音等が気持ちよく響く。
女性ヴォーカルの声は透明感が増し、純正ケーブルでの厚ぼったい質感とは異なり艶が増す。
低音域も若干締まりを見せるが、HD650のウォームな雰囲気はそのままに、全体的に引き締まった印象だろうか。
バランス駆動でのリスニングが素晴らしいものであった為に、今更シングルに戻してもパッとするものがなかったのであるが、純正ケーブルとの比較では明らかにケーブルの質の高さが伺えるものであると言えるであろう。
簡単な走り書きではあるが、私が一聴して感じたOPTIMA LITEに対するレビューはこんなところであろうか。
他のメーカー製ケーブルとの比較ではまた違った印象になると思われるが、現状では価格、音質ともに満足のいく良質なケーブルであると言えるだろう。


リケーブルに対する補足として付け加えるとすれば、私がHD650の音をあまり好んでいないと言う事だ。
独特な音のこもりと閉鎖感、高域の弱さが好みに合わないのだ。
音の柔らかさと低域の豊かな雰囲気は心地良いものと言えるのだが、もう少し高域に明るさと見通しの良さを望むところだろうか。
故に私がHD650の環境を調整する目的としては、HD650の良さを伸ばすものではなく、HD650の駄目な部分を矯正すると言うものになる。
ケーブル交換も然り、ゼンハイザーがチューニングした純正のケーブルを交換するという事はある意味、HD650の特性に対して否定的な行為と言えるかもしれない。
ケーブル交換による音質の変化は微々たるものであるのは言うまでもなく、HD650の性格そのものを変える様なものではない。
しかしながら長期間にわたって使用する事によりその違いはジワジワと伝わってくるものである。
HD650の音が好みであるならばケーブルは純正の物を使うのが無難と言えるだろう。

私に対して、HD650の音が好みではないのなら初めからHD700を使え。
と言う意見が飛んできそうだが、たしかに私はHD700の音が好みである。
しかしながら何故だろうか。私はHD650を手に取る。

HD700は音学を学ぶヘッドホン
HD650は音楽を楽しむヘッドホン

なるほど。我ながら納得だ。

(SENNHEISER / ゼンハイザー HD650)
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ノラ・ジョーンズ #7 HD800リベンジ

恒例のノラジョーンズ聴き比べである。
私の手持ちのヘッドホン全てでノラ・ジョーンズの聴き比べを行ってきたのだが、フラッグシップHD800で聴くノラは残念な結果と言わざるを得ないものであった。
なんとしても王者HD800の面子を立てなければならぬ。否、HD800の面子はどうでもいいだろう。
16万円もするヘッドホンなのだ、もう少し上手く鳴らしてくれないか。というのが私の正直な気持ちだ。

私はノラジョーンズの大ファンである。
ノラジョーンズを最高の音質で聴けるのであれば金と手間に糸目はつけぬ。
HD800でノラを上手く鳴らす為に、数々のDACやアンプの試聴を繰り返してきたのだが、HD700が鳴らすノラジョーンズを超える事が出来ないのである。
やはりHD800の特性上、ヴォーカルものを鳴らすには無理があるのかと半ば諦め状態であったが、意外なところに答えは転がっているものである。

HD800をリケーブルする。
私が選んだケーブルはALO audioのリファレンス16だ。
先日の記事でも紹介したところだが、このケーブルは本当に素晴らしいケーブルである。
たかが電線一本でここまで音質が変化し向上するとは私自身思っていなかったのだ。
リファレンス16リケーブルHD800で聴くノラジョーンズは、HD700&ノラジョーンズ ベストマッチを上回る素晴らしいものとなったのである。

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Reference 16 Silver/Copper for Sennheiser HD-800

純正ケーブルHD800で鳴らすノラは、声が細くドライで艶がなく距離感が遠く現実味の無い非常に残念な状態であった。
リケーブルHD800ではこれらのネガティブな印象を全て払拭してくれるのである。
距離感はHD700には及ばないものの、以前の遠く感じた印象はなくより前面に、声に艶が乗り色っぽく厚みを増す。
水晶の様に澄んだ透明感のある歌声が印象的で、思わずうっとり聴き入ってしまう程の美しさである。
息遣いと唇が合わさる粘膜を感じさせる様なリアリティがあり、その質感の高さはHD700を遥かに上回ると言えるであろう。
ヴォーカルの質感の高さに加え、各楽器が奏でる音色の美しさにも酔いしれる事となる。
音場は更に広がり音の空間に吸い込まれる様な心地良さがある。
ピアノやウッドベース、ギター等のアコースティックな音色は生々しく、鋭く細やかでありながら刺々しさは無く、力感を失う事無く優しさと力強さを両立させる。
そしてHD700では表現しきれない高音域の響きとその余韻を聴く度に私は思う、
嗚呼、HD800とリファレンス16買ってよかった。と・・・。

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まだまだ煮詰めて行く部分は数多くある。
私の趣味はオーディオ機器や電線を這わせる事ではない。
ノラジョーンズを心地良く聴きたいだけなのだ。
ホステスに貢ぐかの様に湯水の如く流れて行くものがあるが、
そんな些細な事に拘ってこその趣味であり、
それが男のロマンなのだ。

と、自分に言い聞かせる日々である。


ノラ・ジョーンズ #1 HD700とノラジョーンズの世界
ノラ・ジョーンズ #2 HD800で鳴らすノラジョーンズ
ノラ・ジョーンズ #3 MOMENTUMで柔らかく
ノラ・ジョーンズ #4 HD650 レトロチックに
ノラ・ジョーンズ #5 子守唄になれないAMPERIOR
ノラ・ジョーンズ #6 究極の癒しフォン HD598


(SENNHEISER / ゼンハイザー HD800)
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♯2_ Cypher Labs AlgoRhythm Solo-dB / ALO Rx Mk3-b HD650バランス駆動

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Solo-DB及びRxMk3-Bインプレッション、HD650バランス駆動についてのレビューである。

Solo-DB、RxMk3-Bともにバーンインによる音質に安定感が伺える頃だろうか。
おおよそ100時間の駆動で本来のパワーを発揮するのではないかと思われる。
購入当初、インピーダンスの低いヘッドホンではロウゲインでもホワイトノイズが気になっていたのだが、
使用時間に比例してノイズの量は減衰、それに伴いロウゲインでは若干のパワー不足が感じられる印象となった。
私の環境ではMOMENTUM & AMPERIORはミドルゲインで駆動、HD650、HD700、HD800はハイゲインでの駆動となる。
何れのヘッドホンも9時から10時のヴォリューム位置である。

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Solo-DB & RxMk3-Bの接続にはALO audio Copper 22 Balanced to Balanced、ミニバランスケーブルでのバランス接続である。
RxMk3-BからHD650への接続はReference 16 Silver/Copper Balanced Mini Connectorを使用しての接続である。
ヘッドホンへのバランス接続時はケーブルの取り回しが非常に悪く少しばかり厄介である。
一枚目の写真を見て頂ければ解ると思うが、アダプタ接続時のケーブルの向きが左方向に出される上、XLRコネクタの接続部分が大きく且つ重く、RxMk3-B接続部に負荷が掛かるのである。
機器への負担を抑える為にケーブルの扱いには慎重になってしまいストレスを感じる結果となってしまうのであるが、
ポータブル機器という性質上、物理的な限界があるのは言うまでもなく致し方ないと思わざるを得ないであろう。
ともあれ、此の様な機器を所有する事自体、使い勝手を犠牲にしてまで音質向上を図る訳であり、物理的弱点を指摘するのはナンセンスである。と気付いた私である。
マカーの哲学とオーディオファイル的美学の葛藤である。

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では、本題であるHD650バランス駆動による音質のレビューである。


静寂の中、流れる様に浮かび上がるピアノの音色が印象的であった。
バランス駆動によるS/Nの向上と定位の安定感が素晴らしい。
HD650の特性ともいえる定位感と分離の弱さが一気に晴れる様である。
アンバランス駆動では団子状態であった音像定位が、前方180度に広がりそれに伴い音場が立体感を増し各楽器の音色が明確に受け取れるのである。
ビリアードの玉を弾き、一気に拡散させた様な爽快感だ。
全体的に透明度が増し、雑味がより少なくクリアな美人であるが、時にパワフルで力強い一面も見せる。
アンバランス駆動で感じていたモヤモヤが晴れて、各楽器やヴォーカルの色がより明るく、聴きやすい印象である。

私は元々、HD650の音があまり好きではない。
何方かと言えばHD598やHD700に見られる傾向の音が好みである。
しかしながらバランス駆動によるHD650の音色は好ましく、私にとって大きな変化をもたらす事となるであろう。


小型のヘッドホンアンプとDACではあるが、そのパワーには申し分無く、据え置き機に全く引けを取らないSolo-DB及びRMk3-Bである。
やはりバランス駆動でこそ本来のパワーを発揮する機種と言えるであろう。
ポータブル環境、アンバランス駆動のみでの使用ではコストパフォーマンスが非常に悪く、その実力を知るには無理があるかもしれない。
是非フルバランスによるHD650とSolo-DB&RxMk3-Bの奥深いサウンドを体験してもらいたい。


そして私にもたらす変化は顕著に現れる。
HD700の出番が近頃めっきり減ってしまったという嬉しい様な悲しい様な複雑な心境だ。
購入価格的にもっと使い倒したい貧乏性なわけで。


♯1_ Cypher Labs AlgoRhythm Solo-dB / ALO Rx Mk3-b インプレッション

(SENNHEISER / ゼンハイザー HD650)
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たまにはHD598をじっくりと

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自宅にてじっくり音楽を楽しむ。
私が手に取るヘッドホンの選択肢にHD598はない。
寝ながらホンとして毎日の睡眠時には欠かせないヘッドホンであり、その甘い解像度と刺激の少ない丸い音質は子守唄の様であり心地よく夢の中へと導いてくれるのだ。

たまにはHD598でじっくりと音楽を楽しんでみようではないか。
数千曲と納められたライブラリをランダムに再生する。
果たして私を唸らせる様な、HD598とマッチした音源は見つかるであろうか。

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RANCID
何故かこのバンドの楽曲が耳に留まる。
ロックを聴くのであればもう少しエッジの効いたヘッドホンを選びたい所であるが、意外にもHD598はRANCIDをかっこ良くまとめてくれる。
単純編成なバンド、特にロックの中でもパンク系の単純な楽曲構成とコード進行がHD598には合うのかもしれない。
否、複雑な構成や楽器の数が増えるとHD598の能力では表現しきれないというのが正解かもしれないが、まぁ良しとしよう。
やはりパンクロックは荒々しく轟音を響かせる様な鳴らし方がいいだろう。
HD598の豊かな低音域がベースラインを弾む様に鳴らし、中音域の図太さがエレキギターをうまく纏める。
高音域がネガティブなヘッドホンであるが、その特性が逆にパンキッシュな良い雰囲気を醸し出す。
その昔ハードコアパンクバンドのアナログレコードを無造作に買い漁り、聴き入っていた頃を思い出す。
HD598が鳴らすRANCIDにはアナログレコード的な魅力があるのかもしれない。

しかしながらRANCIDの純粋なパンクサウンドはいつ聴いてもかっこいい。
私がハードコアパンクを引退してから世に出て来たバンドである為、当時リアルタイムで聴く事はなかったのだが、
否、THE CLASH的なパンクロックはあまり好みではなかったというのもあるのだが、今聴くとそのピュアなパンクサウンドがズシリと心に響く。

最近では専ら女性ヴォーカルローテーションであるのだが、
たまにはHD598でパンクロックをじっくりと聴いてみるのもいいかもしれない。

もう何年も触っていないエレキギターが欲しくてローンを組んでしまうと大変な事になってしまう。
ああ、やばいやばい。


(SENNHEISER / ゼンハイザー HD598)
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HD800リケーブル ♯3

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ALO Reference 16 Silver/Copper for Sennheiser HD-800へのリケーブルである。

リケーブル直後の荒れ状態からどの様に変化したであろうか。
ケーブルにエージングが必要なのかどうかは置いといて、私がリケーブル直後に一聴して感じた印象は以下の通りだ。

女性ヴォーカルの声が強烈に刺さり、サ行の擦れる音が耳障りであった。
低音域は出ず、中高音がシャリシャリ状態で、音像が極端に細くその鋭さに不快感を覚えた。
驚異的な解像度と音像の細さ、低域の無さと高音域の鋭さは聴き心地が非常に悪く最悪な印象であった。
リケーブル直後に一聴して、その後一日放置したのである。
一日経った頃にもう一度リケーブルHD800を鳴らしたのだが、印象は変わらず。

ALOのJOSHからのアドバイスとして、しばらくエージングしろ。との事であったが、初めのネガティブな印象から大きく変化があるとは思えず酷く落胆していたのだ。
非常に高価なケーブルである。
これはとんでもない失敗をしてしまったなと半ば諦め状態である。
奮発して高価なワインを注文してみたものの、その味に満足出来ず落胆する事はしばしある。
そんな落胆ぶりを遥かに上回る絶望感である。
ワインは不味かろうが美味かろうが結局は胃の中で消化吸収されるが、このケーブルはそうはならない。
その美しい造形と拘りのケーブルを目にする度に落胆の溜め息を吐く事となるのだ。
これはいかん。なんとかならないものか。

とりあえずエージングを施す為に、丸一日再生放置した後、寒さで固まったケーブルをストーブで温め解す。
その後仕事へ向かい、帰宅後にHD800を再度鳴らしてみたのだ。
もうこのまま純正ケーブルに付け替えて、なかった事にしたいくらいの不安からの再生である。

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結論から言おう。
上記に記したネガティブな印象は一気に吹き飛び、それどころかその音質の素晴らしさには感動の嵐だ。


果たしてケーブルのエージングにより音質が変化したのか。
或は私の耳がエージングされたのであろうか。
はたまた、あまりにもの不安から ''これは良いケーブルなのだ'' と自己暗示によるものなのか???

私はリケーブル後のHD800を殆ど聴いておらず、私の耳がエージングされた可能性は低く考えにくい。
疲れが溜まっている時や体調不良、眠気がある時等のリスニングは音の刺さりを感じやすい。
そしてリケーブル直後は確かに疲れていた。
しかしながら、リケーブル直前に鳴らした純正ケーブルでの音質は刺さり等なく心地のいいものであった。
疲れにより神経が過敏になりその影響であったというのも考えにくい。
そして最後に、私はオーディオに関わらす、''良いものは良い'' ''悪いものは悪い'' とはっきり断言する性格である。
都合良く自分の感情をプラシーボさせる様な事は出来ないのでこれもありえない。
やはりケーブルのエージングによる変化なのか。

エージング云々について否定的な考えは全く無く、特に拘る必要はないのであろうが、ネガティブな印象であった音質がここまで大きな感動に変わるとは私自身驚きを隠せないのである。
ともあれ、落胆からの感動は喜びも数十倍であり、私自身、ALOに対する信頼度は急上昇である。


さて音質について簡単にレビューしてみたいと思う。
他のケーブルを所持していない為、純正ケーブルとの相対的な比較になるが私が感じた印象は以下の通りだ。
メモからの走り書きである。

中高音がよりクリアで透明度が高い。ゼンハイザーヘッドホン特有の中高音のクセ(籠もりの様な独特な丸み)がなくなり、晴れ晴れとした印象。
解像度が増し音が滑らかに流れる。
低音域は暖かみが増し純正ケーブルには無いウォームな印象。
シンバル等の金属音がリアルで刺激的でありその余韻の美しさは素晴らしいの一言。
音場が更に広がり、定位感、立体感がより増しリアルな演奏が心地よい。
一番の驚きは、ヴォーカルだ。
純正ケーブルでのヴォーカルは、ドライで細く距離が遠く感じていたのだが、
声はより太く艶を増す。距離感が近くなり今までとは全く違った質感である。
一瞬ハッとさせられる様なリアルな歌声は他のヘッドホンでは味わえない程の素晴らしさと言えるであろう。
女性ヴォーカルに強いHD650やHD700の出番がなくなる程に、Reference16とHD800のコンビネーションが聴かせる女性ヴォーカルは素晴らしい。

Joshからのメールの通り、
>解像度、速度、暖かさ、イメージ、ソニック明瞭度を最強に強化している。
>HD800を使用するにあたり、このReference16は、素晴らしいミッドレンジと
>美しく澄んだ、ハイエンドで傑出した豊かな低域を表現する最高のケーブルだ。

上記の点をフォーカスして聴くとよりその拘りが感じられるであろう。

Reference16の実力は相当なものである。
私自身、リケーブルによる音の変化など微々たるものだと考えていたのであるが、その考えを根底から覆す程の音質の変化であり、私自身の無知で浅はかな考えを嘲笑うかの様である。

まるでHD800がHD850にでもアップグレードされたかの様である。
大袈裟な言い方ではあるが、''其れ程大袈裟でもないんだぜ!'' と言うのは聴けば誰もが納得するであろう。

今回のレビューは純正ケーブルとの相対比較であり、複数のケーブルとの比較を行った場合、またその印象は大きく変わると思われるが、
ALO Reference 16 Silver/Copper for Sennheiser HD-800へのリケーブルは、私に大変な満足感をもたらす結果となり、素晴らしいケーブルであるとオススメ出来るものである。

ALO audio ヘッドホン各種ケーブル ♯1
HD800リケーブル ♯2
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HD800リケーブル ♯2

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ALO Reference 16 Silver/Copper for Sennheiser HD-800へのリケーブルである。
とにかく強烈なまでの存在感を示すケーブルである。
その造形は芸術そのものであり手の込んだ作り込みには脱帽である。

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プラグはBalanced 4pin XLR。
メスプラグはバランスアンプRxMk3-Bに接続する為のアダプタケーブルである。

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ケーブル部は銀線と銅線が編み込まれており、遺伝子配列の様な神秘的な雰囲気さえ漂う。
ケーブルは固く取り回しが良くないが、言う事を聞かないHD700の馬鹿ケーブルよりは幾分マシだと思える。

今回注文したケーブルは4.5フィート(137.16cm)と短く見積もったのだが、どのヘッドホンを使ってもケーブルの長さを持て余す事となるので、デスクで使うには丁度良い長さだと言えるであろう。

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同時に購入したReference 16 Silver/Copper 1/4" Adapter フォンプラグへの変換アダプタである。
先ずはシングル接続にてケーブルの実力を試す。

実はケーブルが届いてからリケーブルまではしたものの、HD650のバランス駆動の奥深さにどっぷり嵌ってしまい、HD800を全く鳴らせていない状態なのである。

とりあえずリケーブル後に一曲だけ試聴したのだが、中高音が刺さりまくりの荒れ状態で、女性ヴォーカルのサ行が際立ち低音が出てないネガティブな状態である。
そして一聴して感じたポジティブな印象としては、解像度の高さである。

リケーブルによる音質の変化は当然として、まさか私の駄耳でここまでの違いを感じ取る事が出来るとは正直思わなかったのである。

とにかく現状では荒れ状態なのでしばらく鳴らし込んでエージングを施す必要がある。
ALO曰く、しばらく鳴らしこむと音に落ち着きが出るそうだ。
ケーブルにエージングが必要なのかどうかは疑問だが、とにかく鳴らし込みを行う必要がありそうだ。
高価なケーブルである。ケーブルのエージングにより、どの様な印象に化けるのか期待と不安が入り交じる、何とも言えない複雑な心境であるのは言うまもない。

ALO audio ヘッドホン各種ケーブル ♯1

HD800リケーブル ♯3
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♯3 HD650バランス駆動 / Nadéah(ナデア)& Diane Birch

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ヘヴィーローテーションアーティスト、ナデアとダイアンバーチ第三回。

ここ最近、私が手に取るヘッドホンはHD650が大きな割合を占める。
お気に入りアーティスト、ダイアンとナデアはHD650がその魅力をより引き出してくれるのだ。
ナデアとダイアンを鳴らす上で重要な要素の一つとしてピアノの音色が挙げられる。
ダイナミックに力強く且つ美しく繊細な表現を求めるのだ。
そしてベースラインをより暖かく、たっぷりな量感で満たしてくれると尚良い。
メインのヴォーカルは、潤いと息遣いを感じさせてくれれば完璧だ。

今日の料理は、フランス産合鴨のローストに白トリュフをたっぷり削り、赤ワインのソースである。

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HD650をバランス駆動させる。Solo-DBとRxMk3−Bとのフルバランスコンビネーションだ。
ナデアとダイアンが更にその魅力を増すであろう。
驚く程に解像度が増し、各楽器の音色をより明瞭に感じ取る事が出来る。
シンバルの金属音の響きが心地よく刺激、高音域の音の余韻がどこまでも響き渡る。
ヴォーカルは艶と透明感を増し素晴らしいの一言である。
ナデア、ダイアンともに、その音作りに対する拘りを深く堪能する事が出来るであろう。
そして私は至福の時を過ごすのである。

鴨のローストを食べた事があるだろうか?
その芳醇で濃厚な肉質と血の旨味を味わうのである。
その独特な味わいに白トリュフを削る。野生味が増し鴨の香りと白トリュフの香りがマリアージュする。
そこに赤ワインの渋みと酸味を凝縮したエッセンスを加え、全体を調和させるのだ。

料理も音楽もその奥深さは計り知れない、まさに宇宙なのだ。

ダイアンとナデア、そしてHD650で今夜の宴は完璧である。
そして私は至福の時を過ごすのである。


♯1 Diane Birchはタルトゥーフォの香り
♯2 Diane Birch MOMENTUMの柔らかさ

♯1 Nadéah(ナデア) / MOMENTUMで試聴
♯2 Nadéah(ナデア) / HD700と赤ワインで


(SENNHEISER / ゼンハイザー HD650)
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ALO audio ヘッドホン各種ケーブル ♯1

本日、ALO audioから個人輸入したケーブル類が、ポートランドから無事到着したのでここに記す。
昨年の大晦日に発注、正月、土、日を挟んで10日での到着である。

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今回購入したケーブルは以下の通りだ。

•Reference 16 Silver/Copper for Sennheiser HD-800
HD800用バランスケーブル
•Reference 16 Silver/Copper 1/4" Adapter
バランス端子から通常のフォンプラグへの変換アダプター
•Reference 16 Silver/Copper Balanced Mini Connector
バランス4pinプラグとヘッドホンアンプRxMk3-Bを接続するアダプター


今回購入したReference16ケーブルは、日本では代理店経由では販売されていないケーブルである。
量販店等で購入出来るALO製ケーブルは下位のReference8となる。
今回ALOからケーブルを購入するにあたり、Reference8とReference16との違いがよく理解出来ず、途方に暮れていたのだが、ALOにメールで質問する事により解決したのでその経緯を書き綴っておこう。

HD800用ケーブルReference8の価格が$589.00となり、Reference16の価格が$649.00となる。
価格や型番を見るにReference16が上位ラインだという事は容易に理解出来るのであるが、終端端子の選択をバランスXLR4pinにするとReference8の価格がReference16の価格を上回るのである。
Reference16のバランスXLR4pinの選択には追加料金が掛からず(UNIVERSAL)と表記される。
一方Reference8のバランスXLR4pinの選択には(+$89.00)と表記されるのである。
Reference8の追加料金を加算した金額が$678.00となり上位ラインのReference16の価格を上回るのだ。
迷ったら高い方を買っとけ。と言うのが私の考え方であるのだが、Reference16に表記される(UNIVERSAL)の意味が理解出来ずに一日以上迷いに迷ったのだ。

色々と調べてみたものの、日本ではReference16の正規販売がされておらず、情報を拾い上げる事が困難であった。
年末という事もありALOとのメールでのやりとりには時間がかかると思い躊躇していたのだが、自分では解決出来なかったのでとりあえずメールしたのだ。

Reference8 / Balanced XLR4pin(+$89.00)
Reference16 / Balanced XLR4pin(UNIVERSAL)
どちらを選ぶべきかアドバイスしてほしい。
ヘッドホンHD800をヘッドホンアンプRxMk3-B及び、ヘッドホンアンプゼンハイザーHDVD800とバランス接続したいのだ。
私はどちらを選べば良い?
英語が苦手で申し訳ないがよろしく。

以上の内容で送信。返信は以下の内容だ。

Reference16は我々のトップだ。
解像度、速度、暖かさ、イメージ、ソニック明瞭度?、を最強に強化している。
HD800を使用するにあたり、このReference16は、素晴らしいミッドレンジと美しく澄んだ、ハイエンドで傑出した豊かな低域を表現する最高のケーブルだ。
君が最善を探しているなら、私の意見ではReference16をビートする他のケーブルは存在しない。
迷わずReference16を買っとけ。

との事だ。
何故バランス端子を選ぶとReference8が価格を上回るのか謎のままであるが、問題なくバランス接続が可能な様なのでReference16をチョイス。
ありがとうJosh。

という流れで本日到着したケーブル3種だ。

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ケーブル三本で合計金額が$1,064.46となり、内送料が$37.46である。
PayPalでの支払いが可能であり、注文時のレートで日本円に換算して9万5千円となる。
後に関税の請求書が送られてくるであろうが、10万円以内で収まりそうである。
ちなみに日本の量販店でReference8 の同種ケーブルを購入するとなると16万ほどになる。
もしJoshのアドバイスが ''Reference8 を買っとけ'' というものであったのならば面倒な海外通販は避けて、言葉が通じアフターケアの充実した代理店経由で購入するつもりでいたのだが、今回は此の様な流れとなった次第である。


HD800リケーブル ♯2
HD800リケーブル ♯3

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♯1 / Emi Meyer / 素晴らしきヴォーカリスト HD650×HD700

エミ・マイヤーに一目惚れである。その魅惑の歌声は私を虜にする。
淡々と語りかける様な歌声の中に、親近感を抱く表情豊かな一面を垣間見る事が出来る。
この感覚は一体何なのだろうか。とてつもなく奥の深い身体に染み付いた様な魅惑なのだ。
その素晴らしい歌声は私を虜にする。
そう、初恋の味 カルピスの様に。

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さて、カルピスはどうでもいいので置いておこう。
この素晴らしきヴォーカリスト、エミ・マイヤーのアルバム ''Suitcase Of Stones''をじっくりと聴き込む。
私のリファレンス機はHD700だ。
あらゆるジャンルをそつ無くこなし、下手を打つ事はまずないと言えるだろう。
当然、エミ・マイヤーも上手く鳴らしてくれるHD700である。
ヴォーカルは透き通る様に美しく響き、ピアノの音色は低音から高音域まで綺麗に聴かせてくれる。
気になる不満点は無く、リファレンス機として優れた性能を発揮するHD700であるが、最近ふと思う事があるのだ。
もう少し濃ゆい音が欲しいなと。気分的なものであるのだが。

そんな時はHD650に手を伸ばす。
HD650が聴かせてくれるエミ・マイヤーは如何なるものか。

HD700とはうってかわって音像は丸く優しい音を聴かせてくれるHD650。
ピアノが印象的でズシリと響く音色を聴かせてくれる。
ヴァイオリンの音色もリアルで心地よい。
ヴォーカルはHD700に比べて若干後ろに下がるが、その質感は魅力的である。
中高音が曇りがちなHD650の特性が気になる所であるが、独特な雰囲気を作り出すきっかけとも言えるであろう。

クリアで高解像度、きめ細やかで美しく澄んだ音色を聴かせてくれるHD700に対して、
温かみのあるウォーム系、音像は丸く鋭さの無い優しい響きのHD650である。
どちらも魅惑のエミ・マイヤーを聴かせてくれるのであるが、その魅力を奥深くまで感じさせてくれるのはHD650である。

HD650が鳴らすエミ・マイヤーには深みがある。
深みと言うのは演奏の立体感や空間表現ではなく、音そのものの深みである。
音像に奥行きを感じ、体に染み渡る様な心地良さが脳を支配するのである。
一方HD700はキレが良くすっきり美しい音を聴かせてくれるのであるが、一音一音の奥深さが弱く、エミ・マイヤーの魅力を存分に楽しむ事が出来るのだろうか、と疑問に感じる部分がある。
あくまでも好みの範疇ではあるが、例えるならばカルピスみたいなものである。
薄く割ったカルピスに氷をたっぷり入れてガブ飲みするも旨し、濃く割ったカルピスをチビチビ飲むも旨しである。
いずれにせよカルピスの普遍的価値が変わる事はなく、、、要するにエミ・マイヤーは氷で割ってもお湯で割っても美味いものは美味いのだ。

そして私が出した結論は、エミ・マイヤーを聴くのであれば、HD650が''初恋の味''なのだ。


(SENNHEISER / ゼンハイザー HD700 HD650)
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♯1_ Cypher Labs AlgoRhythm Solo-dB / ALO Rx Mk3-b インプレッション

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先日の記事で紹介したポータブルヘッドホンアンプ''ALO RX MK3-B''及び
iPod/iPhoneからデジタル出力対応ポータブルDAC ''Cypher Labs AlgoRhythm Solo-dB''のインプレッションである。

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SOLO-DB、RX MK3-Bともにバランス接続が可能であり、ALO Copper 22 Balanced to Balancedを使用してのバランス接続である。
尚、Rx Mk3-bからヘッドホンへの接続はシングル接続である。


iPod/iPhoneで音楽を再生する方法として以下の3つの方法が挙げられるので簡単に説明しておこう。

一般的な音楽再生として、記録されたデジタルデータをiPod/iPhone内蔵のD/Aコンバーターを通して、デジタルデータからアナログ信号に変換する。(以下DAC)
変換されたアナログ信号はiPod内蔵のアンプを通して音量を増幅、イヤホンジャックから出力される。
最も一般的な再生方法である。

次に、記録されたデジタルデータをiPod内蔵DACを通してアナログ信号へ変換し、iPod内蔵アンプを通さずに充電、同期用DOCK端子から専用のラインアウトケーブルを使用し、アナログ信号を出力する方法である。
この場合、外部アンプとの接続を行い音量を増幅させる必要がある。

そして今回私が購入した機器では、iPod内蔵DAC及び内蔵アンプを回避させてデジタルデータを抜き出し、全てを外部で処理させる方法である。
iPod内から直接デジタルデータを取り出すにはAppleの認可した専用機器が必要であり、その対応機器の数は多くない。

何故外部機器にデータを投げる必要があるのかと言えば、要するにiPod内蔵のDAC及びアンプの性能は悪く、音質が良くないからである。
原音を忠実に再現する為にはDAC部の性能が重要となり、音の配置、空間表現、音色の善し悪しはアンプ部に依存するのである。

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私がSolo-db及びRx Mk3-bを購入した経緯は次の様な理由である。
職場での休憩時間にiPod classic直挿しで聴いていたMOMENTUM & AMPERIORであるが、
よりパワフル且つ繊細な音の表現、そしてお気に入りのアーティストをもっと上手く鳴らしてほしいと望んだ結果である。
ポータブル環境として割り切れば、iPod直挿での音質に大きな不満があった訳ではなく、AMPERIOR及びMOMENTUMの仕事ぶりには満足していた筈なのだが・・・・。
詰まらない些細な拘りを発揮した結果である、否これぞ男のロマンであると訂正しておこう。

ポータブル機としては非常に高価なヘッドホンアンプ及びDACではあるが、その実力は如何なるものであろうか。
今回はiPod classicの音源をSolo-DB & Rx Mk3-Bを経由して、MOMENTUM & AMPERIORで試聴したインプレッションである。

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左側の機器がSolo-DB、DACである。
コアキシャル出力対応でありD/Dコンバータ(デジタルtoデジタル)としても使用が可能。
電源以外に特に操作するところはなくiPod classicからUSB入力するのみである。

右がRxMk3-b、ヘッドホンアンプである。
前面には左から、ヘッドホンアウト(ミニジャック)、バランス出力MiniXLR端子、三段階の調整が可能なゲイン切り替えスイッチ、BASS調整ノブ、音量調整ノブである。
電源の入切はヴォリュームノブ0位置で行う為、毎回音量調整する必要がある。
BASSコントロールは低音量を増幅させると言う印象ではなく、低音を緩める効果がある。
三段階調整可能なゲインスイッチは出来る限り低い位置に設定するのが無難であると言えるだろう。
特にインピーダンスの低いヘッドホンではゲインを高めるとホワイトノイズが気になるからである。
バランス出力端子は4PIN XLRに対応、別途変換アダプタを購入する必要がある。
変換アダプタ及びHD800用バランスコードをALOから取り寄せ中である。
後日バランス駆動に関するレビューを書きたいと思う次第である。


さて、実際にAMPERIOR & MOMENTUMを鳴らした感想を簡潔に記していこう。

先ずはじめにAMPERIOR、MOMENTUMともに、RxMk3-B電源投入時の無音状態で若干のホワイトノイズが聴き取れる。
正直これにはがっかりさせられたのであるが、音楽を再生させるとそのガッカリ感は一気に吹き飛ぶであろう。

MOMENTUMでは解像度の向上が凄まじく、こもり気味だった音質が一気に晴れてクリアな音質に変貌する。
音の押し出しが弱く、音との距離感も遠く弱々しい印象であったMOMENTUMが、水を得た魚のように元気に踊り出す。
各音像定位がより明確に、高音域の伸びも素晴らしい。
低音域の量が増し力強く迫力あるサウンドを聴かせてくれる。
まるでロバート・ブルース・バナーがハルクに変身するような感覚である。

AMPERIORでは解像度はほどほどに良くなるが、一聴して音質の違いに気付けない私であった。
眉を顰めてしばらく聴いてみたのだが、私の駄耳ではその素晴らしさに気付くまでに時間がかかったのだ。
音の押し出し感が異常に強く、音場が狭苦しく荒々しいAMPERIORがなんともまあテクニカルな音を聴かせてくれる。
音場が一気に広がり奥行きがグッと増す。
それに伴い各楽器の配置は明確に、分離感が格段に向上したのが伺える。
音の押し出し感も力強さを残しつつ、程良く刺激的なサウンドを聴かせてくれる。
音が近く強く勢いだけで聴かせる印象であったAMPERIORが、音楽を綺麗に且つダイナミックに聴かせてくれるのである。
手を焼いた不良息子が立派な社会人として成功する様な、そんなよく解らない感動だ。

両機種共に飛躍的な音質向上を得る結果となり大変な満足感である。

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RxMk3-Bのアンプとしての性能は、若干のホワイトノイズが気になる所であるが、非常にクリアで高解像度、空間表現が素晴らしいアンプと言えるだろう。
周波数特性的に中低音が豊かで重低音の表現も良い。全体的に分厚く迫力あるサウンドを聴かせてくれるアンプである。

ともあれRxMk3-B 及び Solo-DBともにバランス駆動をメインに設計された機種であると思われる故、フルバランス駆動をメインに今後レビューを追加して行きたいと考える次第である。
ポータブル専用機としての使用では、あまりにも高価で敷居が高すぎる機種であるのは言うまでもなく、MOMENTUMやAMPERIORをバランス駆動させるには改造が必要である為、現状ではシングルエンドでの駆動に留まっている。
据え置き機としてHD800やHD650を十分に駆動可能である為、自宅でのメインアンプとしても使用可能なパワフルさを持つ優れた機種であると言えるであろう。
私自身の満足度としては満点に近く、音楽の楽しさを再認識させてくれる非常に良い買い物であったというのが率直な感想である。
まだ購入してから数十時間程しか鳴らせておらず、バーンインによる音質の更なる安定に期待するところである。



しかしながらiPod classicを鳴らすだけの目的で、こんな大卒初任給以上もする様な小さな箱を買う人間などいるのだろうか?などとオンラインショップを眺めながら思っていた私である。
一体どんな人間がこんなおもちゃを買うのか見てみたいな、などと嘲笑していたのであるが、ふと我に返る。

私か・・・。


♯2_ Cypher Labs AlgoRhythm Solo-dB / ALO Rx Mk3-b バランス駆動


(SENNHEISER / MOMENTUM ゼンハイザー モメンタム)(SENNHEISER / AMPERIOR ゼンハイザー アンペリア)
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Manic Monday / HD598

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もう25年以上も経つのかと、バングルスのアルバムを聴きながら学生時代を思い出す。
否、正確にはManic Mondayのリリースが1986年なので私は小学校低学年であるが、バングルスを聴き出したのは中学生の頃だ。
当時子供ながら、ヴォーカルのスザンナ・ホフスのその美しい容姿と歌声に惚れ惚れしていたのを良く覚えているが、今聴いてもセクシーな歌声だ。

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バングルスはHD598の眠たくなる様な甘い解像度で鳴らすのがいい。
私は80年代のダサいドラムスの音が大嫌いなのだ。

Manic Mondayは80年代を代表する名曲である。
おばさんになったバングルスが演奏するManic Mondayは更にかっこいい



そして、25年も経ったいうのに全く衰えを見せないスザンナ・ホフスのそのセクシーな姿に驚きを隠せない私である。

(SENNHEISER / ゼンハイザー HD598)
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Nelly Furtado / HD650

最後は去年の10月くらいだろうか。
仕事が多忙であった為に美容院に行けず、伸び続ける髪を放置したまま新年を迎えたのである。
新年早々ビシっと短く定番カラーのダークワインレッドで決めようと美容院へ向かったのだ。
ところが残念な事に行きつけの美容院が正月休みを取っており無駄な時間と電車代を使うハメになってしまったのである。
事前に調べなかった自分への苛立ちと、普段年中無休で営業してるのになんで正月だけ休むんだ!?という勝手な怒りを抑えきれず、家に帰ってバリカンで丸坊主にしたのだ。

丸坊主は良い。何故かと言うとヘッドホンの装着感がしっくりくるからである。
そして普段から装着感が悪く側圧がストレスなHD650がベストフィットしてくれるのである。

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丸坊主とHD650でネリーを鳴らす。
HD650の濃ゆいキャラクターとネリーは良くマッチする。
HD650の奥深いサウンドは、ネリーの魅力を剥き出しにしてくれる様だ。

ネリーとの出会いは12~13年前だろうか。
スカパーのMTVから流れる彼女の歌声に一目惚れ、CDショップに買いに走ったのを良く覚えている。
そういえば12年前の私の髪型も丸坊主であったなとふと当時を振り返る。
まさか12年後の私が、同じく丸坊主でネリーを聴き続けているとは想像も出来ない事であるが、
次は半世紀を迎える事になるか。

12年後もHD650が現役であり、私の頭が禿げていない事を願う。


(SENNHEISER / ゼンハイザー HD650)
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野狐禅 / HD650 生かねばならぬ

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心を鷲掴みにされる様なそんな感覚を覚えるアーティストが数年に一度現れるだろうか。
心を掻き乱される様に否、えぐられる様な痛みとともに涙腺が緩むのである。
そういったアーティストとの出会いは、私の人生に大きな影響を与えてくれる。
私に野狐禅というアーティストを教えてくれた松本人志には感謝である。

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野狐禅はHD650で聴くのがベストだ。
竹原ピストルの叫びと濱埜宏哉の打楽器の様なピアノはHD650で分厚く図太く鳴らしたいのだ。
HD650で聴くアルバム''野狐禅LAST LIVE''は最高にかっこいい。

HD650で野狐禅を聴きながらこの記事を書いている訳だが、正直文章が思いつかない。
言葉や文章で語れるアーティストではない。
心で感じるアーティストなのだと痛感させられるのだ。
HD650と野狐禅で今日はどこまでも
さらば、生かねばならぬ



(SENNHEISER / ゼンハイザー HD650)
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ノラ・ジョーンズ まとめ

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ノラ・ジョーンズまとめ

ノラ・ジョーンズ #1 HD700とノラジョーンズの世界  
ノラ・ジョーンズ #2 HD800で鳴らすノラジョーンズ
ノラ・ジョーンズ #3 MOMENTUMで柔らかく
ノラ・ジョーンズ #4 HD650 レトロチックに
ノラ・ジョーンズ #5 子守唄になれないAMPERIOR
ノラ・ジョーンズ #6 究極の癒しフォン HD598


6回に渡って聴き比べを行ったノラジョーンズである。
個人的評価は以下の様になる。

HD700 >> HD598 > HD650 >>>> HD800 > MOMENTUM >>>>> AMPERIOR

音質的な評価は言うまでもなく機種名の番号が高い程に良くなるのであるが、あくまでもノラジョーンズを心地良く聴くという目的での評価である事を理解願いたい。


HD700
ノラジョーンズを鳴らす為にチューニングされたのではないかと思える程に素晴らしいノラの歌声と演奏をを聴かせてくれる。

HD598
ノラの歌声はHD700を凌ぐ程に素晴らしく印象的な歌声を聴かせてくれる。色っぽさと距離感は絶品であるが、ピアノの音色はいまいちである。

HD650
ヴォーカル定位はHD700、HD598より一歩下がった印象。声が太くピアノの音色も少し滲む様でありネガティブ。

HD800
各楽器の音色は素晴らしく演奏は完璧なまでに美しく聴かせてくれるが、如何せんヴォーカルとの距離を感じ、歌声に色っぽさや艶が感じられず良くない。

MOMENTUM
ヴォーカルに艶があり好印象であるが、密閉型の特性上、低音域の反響が演奏全体に響き渡り煩わしい。

AMPERIOR
演奏全体が荒々しく雑な印象。ウッドベースにアコースティックな音色は感じられず電気的な不愉快な音を鳴らす。


私が感じた印象は此の様な感じだ。

しかしながら、この記事を書きながらふと我に返る。
どのヘッドホンで聴いてもノラジョーンズの素晴らしさは変わらないのである。

と、全てを覆す締めの言葉で今日は終わりだ。


sennlabo
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ゼンハイザーヘッドホンに拘って色々な観点から使用感等を綴っていこう。

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